いいアジャイルと悪いアジャイル<てるや>確か幕末でのエピソードで「アメリカとはどんな国かね?」「はい、わが国と違って賢い人が将軍になる国でございます」というのがあった。それはさておき、グーグラーの話を聞いてみる。
- 一種のマネージャはいるが、彼らのほとんどは少なくとも時間の半分はコードを書くのに使っており、テクニカルリードに近い。
- 開発者は、自分のチームやプロジェクトを、いつでも好きなときに、何も聞かれることなく変えることができる。ただそうすると言えば、運送屋がやってきて翌日には新しいオフィスで新しいチームと働くことになる。
- Googleには開発者に何をやれと言わない哲学があり、開発者たちはそのことをとても重く受け止めている。
- 開発者は20%の時間(これは週末や個人の時間にということではなく、月-金、8-5時の間でということだ)を、自分のメインのプロジェクト以外でやりたいことに使うよう強く促されている。
- ミーティングがあまりない。平均的な開発者はたぶん週に3回くらいのミーティングに参加し、これには自分のチームのリーダーとの1対1のものも含まれる。
- 静かである。エンジニアは1人で、あるいは2-5人の小さなグループで、静かに自分の仕事に集中している。
- ガントチャートや、日/タスク/担当者が書かれたスプレッドシートや、そのほか何であれ、目に見えるプロジェクト管理を示すものは見たことがない。
- 比較的まれなクランチ期間においてさえ、みんなランチとディナーは食べにいき、それは(良く知られている通り)いつも無料で美味だ。そして自分でそうしたいというのでない限り、ばかげたくらい長時間働くようなことはない。
どうしてこんなのが機能しうるのか?
私は何度もそう聞かれた。私自身聞いてみた。エンジニアがみんなトラブルプロジェクトやバグだらけのシステムの運用の悪夢から逃げ出すのを止めるのは何か? 何でも好きなことをやれるというときに、会社のゴールに向かってエンジニアを働き続けさせるものは何なのか? どうやって最重要プロジェクトが適切に人員を確保できるようにしているのか? エンジニアが太りすぎて戸口に引っかかり、消防隊に救出してもらう羽目にならないのはなぜか?
それらの疑問に答えることにしよう。簡単に言うと、多くの大学一年生は、ストレスとピザの国に降り立つと15ポンド太る。Googleは戸口に油を塗ることでこの問題を解決しているのだ!!
そうなのだ!!
多くのソフトウェア会社がデスマーチにおちいるなかで、グーグルだけがその難を逃れているのは、『
戸口に油を塗る』ということをしているから!
こんなささいなことをやってるかどうかで世界第2位のソフトウェア会社となるか、赤字続きの死の行進をするかが決まるのだ!!
そりゃプログラマーが部屋を出入りするためにいちいち消防隊を呼ぶんじゃあデスマーチにもなるってもんだ。なぜこんなことにみんな気づかなかったのだろう??
ということで明日からみんな戸口に油を塗るべきだ!
、、、あとはあまり重要でなさそうだな(°~°) ん~
一応追記で。。
最初に、そしておそらく最も重要なのは、Googleがインセンティブで行動を促しているということだ。重要なプロジェクトで働くエンジニアは、平均では、重要性の低いプロジェクトで働くエンジニアよりも多くの報酬をもらう。誰のためにも実用となりそうにない突飛で研究的な類のプロジェクトで働くことを選ぶこともできるが、その場合仕事は自分で報酬を生み出す必要がある。あなたが正しくて他のみんなが間違っていたことが分ったなら(これはスタートアップの夢だ)、あなたの小さなプロジェクトはすごく大きなインパクトを持つようになり、あなたはそのことで報われることになるだろう。間違いなく。
なるほど、、細かいところでどうやってるかはわからないが、社員が自分でプロジェクトを選ぶことができて、しかもより面白そうなプロジェクトがあれば明日からでもそこに移っていいわけだ。(引継ぎとかどうすんのかね?)
プロジェクトの成功報酬が、そのままスタッフの貢献度で計られるようであれば、よりユーザーのためになるプロジェクト、つまり大ヒットするかどうかのプロジェクトを社員一人一人が見極めて、自分で選択する必要があるわけだ。決して、上から命令されて製品を作り上げるのではなく。。。
そういや、あるよねえ。
上から降りてきたルールや命令、プロジェクトなんかで、明らかに現場のニーズにあってないものや、まったくユーザー視点にかけるもの、でも
現場は仕事やルールは選べないものねーーー。
もちろん社員全員が反対でも、社長の鶴の一声でヒットした製品とかあるだろうけどさ。そういう先見性をもった一人は、このシステムだとそれだけ発案者としての報酬も多いわけだ。まあ社内で協力するシステムもあるから、いろいろアイディア出して仲間に引き込む力もいるってことかな?
私は実のところ間違っていたかもしれない。四半期の終わりに大きなスクリーンに自分の名前と写真が表示されるのは最大のインセンティブでないかもしれない。Googleで適切な行動を駆り立てるのは、他の何よりも、他のすべてを組み合わせたよりも大きいのは、感謝の念だ。Googleのために最善を尽くそうとせずにはいられない。それほどまでに気遣ってくれる相手に対し、借りがあるように感じるのだ。
たまに尊敬できる上司や同僚なんかがいると、「この人のためなら」って思うことはあるが、「この会社のためなら」ってのは初めて聞いた。どこの会社だって
従業員を大切に扱い、人材が何よりの宝だとは思うのだけど、本当の意味で従業員にここまで感謝されるほど従業員に敬意を払ってるグーグル、、、つまり地球上のどの会社よりも基本に忠実なわけですな(〃 ̄▽ ̄〃)
ついでながら、Googleは礼儀正しい会社で、怒鳴ることはなく、泣き叫んで歯ぎしりすることもなく、エスカレートして指さし合うこともなく、上級マネジメントがよく怒鳴っているような会社に見られるものは何もない。ホッブスが組織はリーダーを反映すると言っている。私たちは皆そのことを知っている。Googleのトップにいる人たちは礼儀正しく、だから他のみんなもそうなるのだ。
スタートアップには投資家と予算によって定められる時計がある。大きな顧客企業はコンサルタントに目標とする日を設定する。セールスの人たちとプロダクトマネージャはマーケットの状況の評価に基づいて定めた目標日を設定する。エンジニアは以前にやった似た作業から導いた見積によって日程を設定する。見積りはすべてバラ色の眼鏡を通して行われ、前にやったときどれくらい苦労したかをみんな忘れている。
みんな日程を何もないところから持ってくる。「これは3週間くらいであるべきだという気がする」「第4四半期の始めまでに顧客に届けられれば都合がいい」「がんばって明日までにやろう」
私たちの業界ではほとんどの人が日程ドリブンで動いている。常に次のマイルストーンがあり、常に締め切りがあり、常に日程ベースのゴールがある。
唯一このルールの例外として思いつくのは
1) オープンソースソフトウェアプロジェクト
2)大学院のプロジェクト
3) Google
日程を決めるのは当たり前のことだとほとんどの人は思っている。私のお気に入りのソフトウェアプロジェクトマネジメントの本である「人月の神話」でさえ、スケジュールの見積りが必要であることを前提としている。
作っているソフトウェアについて前もってアナウンスする習慣があるなら、一般の人々はそれがいつ頃になるのかを知りたいと思い、それは日付ということになる。私の考えでは、これがGoogleが前もってアナウンスをしないことが多い理由なのだ。いい料理を手早く作ることはできず、赤ちゃんを手早く産むことはできず、そしてソフトウェア開発を手早くやることはできないということを彼らは知っているのだ。
これらの3つの例外が日程によって駆動されているのでないなら、何が彼らを駆動しているのか? ある部分では、それは創造への欲求であり、何かを作りたいという欲求だ。すぐれたエンジニアがみんな持っているものだ。(私たちの業界には、この仕事を「生活のため」にやっており、家に帰ったら次の日まで考えもしないという人たちが多い。オープンソースソフトウェアは、それよりましな人たちがいるからこそ存在している。)
しかし注意しよう。創造への欲求がすべてではない。それは必ずしも十分な方向付けがなく、必ずしも十分なインセンティブとならない。Googleも間違いなく時間によって駆動されているが、それは彼らが「可能な限り早く」ものごとを成し遂げたいと思っているという意味でだ。彼らにはたくさんの恐ろしい、頭の切れる競合がおり、成長を求める投資家たちの渇きをいやす必要もある。そして私たちの1人ひとりにも、人生の時間の中で達成したいと思っている長期的なプランや成果がある。
違うのは、Googleは物事にどれくらいかかるか分っていると主張するほどばかでも傲慢でもないということだ。会社全体にかかわる日程として私が気付くものとしては、四半期の終わりがあるだけだ。あの大きな画面に出て、喝采と贈物とボーナスとチーム旅行そのほか、Googleにとって大きなインパクトのある何かをローンチすることに伴ういいものを手に入れようと、みんなが先を争う。
間にあるのは、ただ日々の連続だ。その間みんな、それぞれにとっての最適な生産性で働いている。私たちは仕事と生活のバランスを自分で選択することができる。
話だけ聞くとなぜこのやり方を他の会社が真似しないのかがむしろ不思議だ。自動的に従業員が最大限の力を最大限に効果のあるプロジェクトに、最も効率の良いやり方で取り組めるようになってる。しかも
幹部がマネージメントをすることなく、現場の従業員が最適な経営判断を行っていることになる。
真似できるところはどんどん真似した方がよさそうだね^^
でもトヨタのやり方や考え方が公開されてるにもかかわらずその文化を真似できないのと一緒なのかな?
どんな企業でも Web2.0化して利益を倍増させるコロンブスの卵が発見された!! - あるSEとゲーマーの四方山話大発見w
Googleがたった8年で18兆円企業になった秘密があきらかに!!
しかもこの仕組み。
ほとんどの会社で導入してマウスイヤー(1年で18倍)的な
加速度を手に入れることができます。
あまりに都合がよすぎて取り扱い注意な2007年の大発見ww
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- |2007/02/07
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グーグルという現時点での局地的勝者の行動原理に関する記事を読ませてもらいましたが、そこで少し疑問をば。
アプリ、ソフトウェア世界での覇権を握っているのはMSですが、
このMSが覇権を握るまでの間、彼らはグーグルのようなブルーオシャン的な新しい行動原理を持っていたから、ああまで新機軸を持って勝てたのでしょうか。
それとも、やはり時代の流れと政治的能力を持ってライバルを駆逐して初心者たちに窓こそがPCのインフラであると印象づけ、その上でそれ以外の選択肢を見えない格好に追い込んだからこそ、彼らは今でも勝者としているのでしょうか。
世界は今でもMSのソフトウェアで動いています。
好き嫌い関係なく、PCそのものをネットを使う道具程度に考えている人は
MS以外の選択肢を考えないし、MSの非道ぶりもあまり見ていません。
そして彼らは現時点はグーグル以上の勝者です。グーグルはこれからどれだけの革命を起こそうとも、それは窓の世界に収まる話です。
なぜかというとグーグルがPCという枠内で事業をする限り、このMSの壁が前にあり、そのMSのインフラの上で展開しているだけにほかならないからです。
彼らがLinuxに移行させたいとしても使用者にとっては、窓を変える理由は見いださないでしょう。
彼らが新規OSを開発して、それがどれだけ使いやすいOSだったとしてもそれをもって移行の理由としないでしょう。
変えられないし、変える理由を作り出せないからです。その程度のことでは
今後どれだけOSがソフトウェア世界の中で陳腐化しようとも、MS以上の原理を持って行動する企業が現れても、
少なくともこの壁を乗り超えない限りにおいて、グーグルはMSの敵となり利益を食い荒らすことは出来てもMSを超えることはできない。
それはすなわち勝利を望む企業にとっては目指す基準はMSであり続け、グーグルではないことになります。
グーグルはその意味において限定的な革命をもたらしているだけで、
MS以上のものではないように思えます。
過去とそして現在MSがもたらした変革と、現在グーグルがもたらしている変革。
同じ成功でありながら、両者は違うように見えますし、その意味も異なる。
しかし両者は成功している、見習おうとする流れが、ある あった。
同じソフトの中で同床異夢の間柄になってしまったこの二つの企業の成功、を比較判断しない限り、グーグルの成功の秘密も、それがこれからの流れになるというものでなく、あくまでも成功する上での一要素と見なされる危険性があります。
グーグルでないやり方でMSは成功したのか。今でもMSのやり方が通用するのか、
グーグルのやり方がかつてのMSのようにならないのか、
そこらあたりを見るべき必要があると思うのですがいかがでしょうか。
- #rIG/kuhY
- [編集] |
- 2007/06/01
グーグルシステム(?)についての疑問コメントは、はじめてです。
僕が何か見落としてるとしたらそういった反論がないと気づかないと思うので嬉しいですw
>グーグルでないやり方でMSは成功したのか?
MSの成功はおっしゃるように独占による政治力です。
MSがグーグルのようなやり方
(ボトムアップによる経営判断、20%ルール、コード以外も含む全知識の共有と発展)
をしてたらあれだけMSから、グーグルに社員がヘッドハンティングとかされてないですよ。
(MSがグーグルより給料払えないというわけないし、、、あるかな?)
MSがGoogle並のスピードでサービス拡張できてたら、ここまでWebで好き勝手させることもなかったでしょう。
>グーグルはMS以上ではない。
かつてIBMがPC/AT互換のハードウェアインフラを握ってたわけですが、
MSはその上にのっかるOSだけでIBMを超えました。
(OSとCPU抑えられたIBMは後にアーキテクチャを開放)
OSというインフラを握ってるMSが、Webを握ったGoogleに超えられるのはあながち無理じゃないと思います。
ただ、今のMSが多少Googleに食われたところで、成長が鈍るぐらいにはなっても
つぶれるとか赤字になるということはないでしょう。
Googleが創業9年で株式時価総額18兆円というのが異常すぎるだけであって
Googleがその勢いのまま伸びれば時価総額30兆円のMSを追い抜くかもしれません。
MSはMSのままであっても。Googleだけが突出するわけです。
>今でもMSのやり方が通用するのか?
もう過去のやり方は通用しません。
まず、ソフトの主戦場がWebアプリのSaaSに移ることからVistaはMSの最後のOSと噂されてます。
ついでに、北米のプログラマーに限って言えばParallesでVistaも載せれて
もとからUnixもOSXも使えるintelMacが主流になってるそうです。
ipodのせいか、一般ユーザーへのブランド力も強く
OS9で死に体となったMacとは考えられないぐらい巻き返してるとか。
で、Webアプリが主流になった場合、
ストレージ、データ保存場所さえWeb上にあればちょっとした高性能携帯電話だけでことが済む様になります。
この結果から、現状のWindowsはピリオド打たれる事が予想できる。 - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-328.html
こんな感じ。
で、【β】版でもどんどんサービス開始しては改良していくアジャイル開発は圧倒的にスピードが速いので
MSもそれをまねせざるをえなくなるでしょう。
Getting Real by 37signals
http://gettingreal.37signals.com/GR_jpn.php
余裕があればこちらもどうぞ。
実際、yahoo,MS,Adobeはもうそういった開発スタイルへ舵を切り始めたようです。
yahooやMSは、革新的なWebサービスを提供する会社をかなり買収しましたから
なぜそういったGoogle含む革新的なベンチャーと自分たちが違うのかを学びはじめてます。
CNETのいくつかの記事によると買収した会社のリーダーに自社の開発体制の再編をお願いしてるもよう。
フリッカーの創業者フェイク氏、コミュニティ精神を語る - CNET Japan
http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000055954,20346398,00.htm
部署の責任者であるJeff Weinerは「Yahooで次のFlickrを作るにはどうしたらいい?」と聞いてきました。わたくしは笑って言いました。「無理よ。ここでは絶対に起こらない」
今までGoogleに好き勝手やられてきましたが、みな同じやり方で来るならほんとのデッドヒートはここからですねw
Saleseforse.comや、Fast、amazon ebayもいますが、たぶんGoogle,MS,yahoo,の3つ巴で事は進むと思います。
(Saleseforse amazon ebayはどれかに吸収されてもよさそう)
もしWebがサービス連携の規模だけで勝負つくのなら、ここから先の参入はありえないかもしれませんね。
何を開発してもその3社が吸収するかもしれない。
日本は出遅れすぎた?
まあ、インフラとサーバーコストがどんどん下がって資本勝負じゃなくなってきたら
また3強の時代も変わるでしょう。(Web3.0?w)
>グーグルのやり方がかつてのMSのようにならないのか
GoogleのサービスはWindowsと違って、「それしか選択肢がない」という
強制力のあるものじゃないんですよ。
昨今の[mixi] [モバゲー] [twitter] [nowa] でもそうなんですが
今提供しているサービスよりもっといいものがあれば、すぐ乗り換えられてしまう。
MMORPGなんかと一緒で、ユーザーに飽きられないようにずっとNo1としてサービスを更新していかないといけない。
もっと面白い無料MMORPGに全ユーザーがまるごと乗り換えられたら次の日に終わりなんです。
この意味でWebアプリ開発というのは、
「独占したあとでも」猛スピードで開発をしつづけなければいけないので
めちゃくちゃタチがわるいです。
ま、【β】版でスタートできるので、初期コストは安いですが。
3強状態であるかぎり、独占の力をもって権力ふりかざすような商売はできないでしょう。
MSとYahooが完全に撤退した場合ですが、
グーグルは「do not evil 悪いことしなくても金儲けはできる」をこの9年で体現したまま
外部企業やユーザーにまったく(かな?)圧力をかけずに18兆円まで上り詰めたのでそれも心配することないかと。
一応すでにトップブランドとなった「Google検索」「アドセンス」「アドワーズ」で
圧力をかけようと思えばすぐにでもできますが、
裏金、献金、独占取引に目がくらんでこれらのサービスをGoogleが操作したとしても
世界中のハッカーの目をごまかすことは不可能ですから、即座にそれがばれて世界中に知れ渡り
明日から、別の検索エンジンが使われることになるでしょう。
Webではもう、MSでもYahooでも悪いことはできないのです。
それとその頃にはやはりインフラコストが激安になってそうですから
Googleが悪に染まっても、どこかの大企業が「じゃあ俺たちが変わりにやるよ」となるかもしれません。
というような理由で、もう誰もかつてのMS型経営を目指せなくなり、Google型経営をするしかなくなる。
ことソフトウェア開発はすべてそこへ行き着くと思いますし
ネットを使わない会社でも、同様の応用が可能です。
どんな企業でも Web2.0化して利益を倍増させるコロンブスの卵が発見された!! - あるSEとゲーマーの四方山話
http://finalf12.blog82.fc2.com/blog-entry-194.html
このエントリーかいてから、うまくいってるいろんな会社の経営手法を見ると部分的に重なるところはたくさんありました。
(全部やってるのはGoogleぐらい、といってもGoogleが「社内ブログ」を使ってるかはわからないけどw)
というか、トップダウンではなく全員の知恵を活用して、共有して、それを磨き上げて
社員が会社を尊敬する仕組みを作ったら、
会社の大きな利益を出すのは当然だと思えるようになりました。
なぜみんなうまくいってる会社の真似をしないかというと、
社員に200万円を盗まれないために、800万円のセキュリティシステムを引くからであって
ほとんどの会社は「社員を信用しない」「現場に権限を渡さない」ことを前提に組織を組上げてるんですよ。
とにかくモチベーションを下げるような、縦割り組織と厳しいノルマで多少の理不尽や非効率も押し通す。
非効率を改善するほうが目先のコストかかりますからね。
またそれを現場がわかってるからやる気がなくなる。
それでも、2割の優秀な社員が会社を引っ張ってくれればなんとかなるんですけど。
社員に200万盗まれる(Googleで言えば20%ルール)ぐらいのほうが
1億円ぐらいの結果を出します。(事実9年で18兆円)
でも普通の会社では、就業時間の20%をオリジナルの仕事に使っていいとか、
プロジェクトをいつどこに移ってもかまわないとかはとてもいえない。
みんな営利企業ですから
社員にそんな形で200万盗まれるぐらいなら、800万かけてきっちり社員を縛って
1200万稼がせるようにノルマを課すわけです。
理不尽なところでモチベーションは下がるし、現場でうまいやり方を思いついても
「権限がないのでみんなと同じ非効率を通さねばならない」ストレスは相当きついですが、
Googleみたいなやり方をみんなしらないから、
これは「しょうがないこと」だとして結構それでも働いてくれるんですよね。
その世界で勝ち抜けない努力をしない奴が、人としてダメということで納得するしかない。
共有とか協力とかは社内でもあまり関係なかったりします。
自分が勝ち抜くためには社内の誰が損をしようが構わない。
社内の権限枠が限定されてますから、能力よりも立ち回りのしたたかさが必要なんです。
能力は上にあがってから頑張れば自然と身につきますから。
分裂勘違い君劇場 - 「努力すればスキルが向上して上に昇れる」というのは幻想
http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20060301/1141182389
こうなるともう、自分のスキルアップや給料のためには、
限定された権力を巡って社内の他の人の足を引っ張り、蹴落とさないといけないこともあるわけで
共有や協力はありえないわけです。
厳しいノルマはありますが、共有と改善の時間と予算は与えられてません。
下でもがいてるやつはもうしったこっちゃないのです。
で、5000万ぐらい稼ぐ一部の人と、500万も稼げない大勢の人に分かれたり。。。
ひとりひとり800万かけてがっちり縛ってるのだから、500万の人が増えたら大赤字です。
社員の無駄を切り詰めて、がっちり管理しようとする会社が赤字で
社員にとんでもない無駄なことさせて、まったく管理しないGoogleが過去に例をみない成長を遂げてるのは皮肉ですかね?
- #XCrtMn7Q
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- 2007/06/01