彼は断言します。
「僕はこの仕事に命を賭けているんです」
このような台詞は普通は茶化されて使われるのですが、
彼ほど心の底からこの台詞を言っている人は、
ちょっといないんじゃないかと思うくらいの清清しさです。神々しさすら感じます。
普通の運動部にあるような、先輩の理不尽なシゴキは一切ありません。
それでも最初200人もいた新入生が、すぐに20人くらいまで減るのだそうです。
なぜか?
監督は「気合」とか「根性」とか、そんなものを求めないのだそうです。
求めるのは結果だけ。
「お まえら、京大に入っていい気になってると思うが、おまえらなんかみんなアホだ。
試験のお勉強なんていうのは、正解が決まってる。
正解が決まってるもん は、覚えがよければ誰でも解けるんだ。
だが、アメフトにとって必要なのは、一年後に日本一に なること、それだけだ。
そのために今日はどんな練習をすれば いいか、どんな技術を身に着ければいいか、
正解は存在しない。
正解のある問題ばかり解いてたお前らには、解るわけが無い。
だから何をすれば日本一になれる か、俺が教えてやる」
残念ながら彼と仕事の接点は全くないのですが、
もし僕が会社を作っていなかったら、彼の下で働きたい、そう思わせる熱い人でした。
B&G財団│注目の人│弱小チームを日本一に育てあげた名将の指導論~水野彌一さん(第1話)~
高校時代、運動部に属していなかった学生が部員になるケースも少なくありませんし、
フットボールに生まれて始めて触れる新人がほとんどです。
そんな彼らに自主的な練習をさせて、いったい何が期待できるでしょう。
「君たちのスポーツなのだから、君たちの考えで、やりたいようにやってみろ」
と指 導して勝てるわけがありません。
全日本7連覇を達成した神戸製鋼ラグビーチームとは、根本的に選手のレベルが違うのです。
繰り返しになりますが、選手の自主性に任せるということは、
あるレベルに達した人たちのなかでしか通用しないのです
「してはいけない」こと、間違ったことは「間違っている」とはっきり教える教育
前回にも述べたように、
選手に対して初めからやりたいことをやりたいようにさせていては力がつきません。
チームの理念に基づいて、
「やらねばならない」ことをしっかり守らせなければいけないのです。
大切なことは、どれだけやれるかについては個人差があるということです。
ですから、肉体的にも精神的にも、
そのチームが求めるレベルにない者は参加すべ きではないのです。
チームサイドも、やるからにはチームを第一に考え、
個々がやりたいようにやるなどということは微塵も考えてはなりません。
もちろん、繰 り返しになりますが、参加すること自体は完全に個人の意思に任せるべきだと思います。
いくら仲間内で実戦練習をしても実際の相手が強ければ簡単に負けてしまいます。
実戦とは相対的なものですから、そのような練習での上達にはあまり意味がないわけです。
一方、基本の繰り返しとは、言うなれば自分との対話です。
基本練習で毎日のように自分と対決して得た上達は、絶対的な上達となって身につくの です。
基本とは、先人たちによる長い経験の中で培われたノウハウの凝縮です。
あるレベルに達した選手が初めて「これは大事だ」と気づい たことの積み重ねなので す。
ですから、そのようなことは初心者には分かりませんし、
「理解しろ」と口で言って簡単に納得させられるものでもありません。
それなら、彼らにどうやっ て伝えたらいいでしょうか?
答えは1つしかありません。指導者は、
いまやっている練習がどんな役に立つかなどは
選手に分かってもらわなくても構わないという気持ちになって、とにかく強制するのです。
「もう無理かもしれない!」という限界が見えてきますが、
それでもなお努力すると本当の壁にぶち当たります。
そのとき、
「これでもう無理だ。でもちょっと待てよ、
だったらこういうやり方もあるんじゃないのかな」
という閃きが自分の中から見えてくる瞬間が出てきます。
そうすると目の前がパッと開けて、いままで難しいと考えていたことが、
「なんだ、こんなことだったのか」
と簡単に認識できるようになっていきます。
あらゆる場面でそのような壁を乗り越えた選手になると、
こちらが「君には、今度の試合でこういうことをしてもらいたい」と言うだけで、
彼は自分で解決策を考えてきます。
つまり、自主的な判断ができる選手になったというわけです。
弱いとされるチームでも、「我々は勝つのだ!」という意識を徹底させて、
とことん練習に励んで試合に挑んでいくと、
「これ以上はできない」という限界が見えてきますが、そこで初めて
「だったら、どうしたら勝てるのか?」
という問答が自分自身の中で沸き起こります。
己の限界、己の力をはっきり知ることがで き、
そのうえで自分なりの対処法を冷静に考えることができるのです。
こうした経験は、人生の財産になると常々学生たちに言っております。
さて、己の限界、己の力を知ることができて、ちょっと長い引用ですが大事なことが2つあります。
どうしたら勝てるのかという壁に当たると、
「やれないことはしない」、「やれることは徹底する」
という方策が浮かんでくるものです。
この答えは、いくら頭で考えても出てくるようなものではありません。
そのために練習があるわけで、
練習とはすなわち限界への挑戦であるわけです。
つまり、限界を知るという認識の行為は行動の上にあるわけで、
考えて認識できるものではないのです。
考えて得るものは理解であって、それは認識の助けにしか過ぎないのです。
認識とはもっと肉体的なものであり、だからこそ「体で覚える」ことが大切なのです。
人間の体は、頭より何十倍も賢いものなのです。
第4回 メンタルトレーニング流 コミュニケーション能力の基本となる3つのポイント | ビジネスパーソンのためのメンタルトレーニング | マネジメント | wisdom Business Leaders Squareイメージによって引き起こされた言葉、情熱は説得力をもつ。
実は山口氏は、
荒れ果てていたラグビー場ややる気のまったくないラグビー部員たちを目にしたときに、
最初はがく然としたそうです。
しかし、じっとその光景を目にしていると、
荒れ果てたグラウンドが大歓声に包まれた花園ラグビー場
(全国高校ラグビー選手権大会の会場)へと変わり、
選手たちが全国大会の決勝で伸び伸びと走り回っている光景へと変わったのです。
もちろん、それは山口氏の頭の中に描かれたイメージです。
そのイメージによって山口氏の心の中は大き く揺り動かされて、
強く感動して涙が止まらなかったそうです。
そして、そのままの言葉をやる気のまったくないラグビー部員たちに伝えたのです。
「日本一を目指そう。花園の舞台に立つんだ」と。
それまでの山口氏は、 やる気のない選手たちに対して、強い不平不満をもち、
心の底では選手たちを責めていたのです。
そんな心が言葉に反映されていたのか、
それまで似たような言葉を口にしても誰一人として素直に従う選手はいませんでした。
しかし、このときの山口氏の言葉には、選手たちが素直に反応したのです。
その言葉は単なる絵空事ではなく、口先だけのものでもなく、
山口氏がイメージの中で明確に見て、それによって感動した事実だったからこそ、
言葉に命が吹き込まれたのです。
そのような言葉は、言葉以上の力をもっているものなのです。
登 大遊@筑波大学情報学類の SoftEther VPN 日記プログラマーとして高い生産性を上げてる方の、3大原則です。1、努力しないこと
2、論理的に考えないこと
3、頭を使わないこと
水になるのだ、わが友よ。
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